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2018年03月20日 GOLF LIFE 初心者 おもしろ

坂本龍馬と近藤勇がゴルフ対決!?落語「ゴルフ夜明け前」が面白い

 

坂本龍馬と近藤勇がゴルフで対決するという奇想天外な設定の落語は、桂文枝が桂三枝の時代につくられた落語です。坂本龍馬を中心に西郷隆盛や桂小五郎など歴史上の人物が登場する楽しい話になっています。幕末の時代背景を考えると全く荒唐無稽というわけでもなく、特にコースラウンドの様子などはリアルで傾聴に値する面白さです。

 

 

「ゴルフ夜明け前」に感じる日本のゴルフ発祥

「ゴルフ夜明け前」ではゴルフ場を広場と呼んでいて京都の大倉を舞台にしていますが、日本で最初のゴルフ場である神戸六甲のゴルフ場を彷彿とさせます。

 

西欧からゴルフが伝えられた頃の日本はまだ武士の気風が残っていたと思われ「ゴルフ夜明け前」に登場する坂本と近藤の会話には侍同士のリアルな感じが出ています。

 

今ではゴルフが政治や経済の話をする場として盛んに活用されていますが、幕末の混沌とした時代でもゴルフ場があればラウンドしながら話し合いが持たれた可能性があり、坂本龍馬と近藤勇のゴルフ対決が実現したかもしれません。

 

 

幕末の日本の様子がとてもわかりやすい

「ゴルフ夜明け前」の背景となっているのは日本の幕末ですが、徳川幕府が揺らぐ中で勢力を増してきた薩長土肥の雰囲気が落語の中に盛り込まれていて興味をそそられる話になっています。

 

土佐の坂本龍馬と薩摩の西郷隆盛のそれぞれの特徴的な会話からストーリーがはじまり、長州の桂小五郎など著名な人物を登場させることで歴史的なドキュメントの要素を醸し出しています。

 

クライマックスのゴルフ対決は、土佐藩を脱藩した海援隊の坂本龍馬と陸援隊隊長の中岡慎太郎のペアと新選組局長の近藤勇と新選組一番隊組長の沖田総司のペアという豪華版です。

 

本来なら敵同士であり凄惨な戦いの相手ですが、ゴルフという平和的なスポーツで争う設定がユニークで面白いと思います。

 

 

 

コースデビューの描写がめちゃくちゃリアル

坂本・中岡組と近藤・沖田組のラウンドはリアルな描写が見事です。最初のショートホールは坂本・中岡組が3オンや4オンの無難なグリーンオンをします。

 

これに対して最初に打った沖田は驚異的なワンオンをしましたが、近藤はグッドショットながらグリーンオーバーでOBとなりバンカーでも苦戦することになります。

 

現実のラウンドでもゴルフを始めたばかりの頃は苦労しますがショートホールは初心者でもワンオンすることがありますので、沖田のワンオンは非現実的なことではないと思われます。

 

近藤はスタンスで肩の力を抜くことやバンカーでボールを砂と一緒に出すことをアドバイスする坂本の言葉は、正に初心者に対する効果的な指摘であり今でも通用することです。

 

 

ゴルフは日本刀をクラブに変えた真剣勝負

ゴルフはイギリスが発祥のスポーツですが、かつて日本刀という道具を使って真剣勝負をしていた日本人の武士の気質に一脈通じるものがあるような気がします。

 

今でも政治やビジネスなどの話し合いをする時にゴルフのラウンドが活用されるのは、武士の末裔でもある日本人のDNAがそうさせる一面もあるのかもしれないと思います。

 

ゴルフクラブのメーカーにカタナゴルフという名前があることやリョウマという名前のクラブがあることは、クラブが日本刀に代わる戦う武器とも言えることをあらわしています。

 

坂本龍馬と近藤勇のゴルフ対決は日本刀をクラブに変えた真剣勝負でもありますが、そのシリアスなテーマを落語にしたことで非常に盛り上がる面白い話になっています。

 

 

 

まとめ

ゴルフのラウンドは一日中続きますので同伴するとお互いの考えや性格が分かりますし、芝生の上を移動する時間が長いので一対一の内密の話をすることもできます。スコアだけの勝ち負けではなく重要な会談や商談の場としてゴルフが使えるのです。坂本龍馬と近藤勇のゴルフ対決があったら日本の進路を変える会談もあったかもしれないと想像します。

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